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Procreateを使ったドラゴンメイキング【前半】

今回はProcreateで描くドラゴンの描き方講座です。

完成イラストがこちら

前半と後半の2記事に分けて描き方を説明していきます。

ラフ

自分は普段あまり一般的なのドラゴンを描かないので今回は一般的なドラゴンをデザインました。
ブラシはprocreateに標準で入っている鉛筆(6B)ブラシを使いました。
デッサンの要領でザザッと描いていきます。

厚塗りなので細かい箇所は後々変わるのでこの工程では
・全体のシルエットの決定
・自分の描きたいデザインのイメージを固める
・影が濃く入っている箇所の把握

というところを意識しましょう。

翼の先の指の関節がわかりやすい例ですが、イメージや目の止まりどころを自分で理解できる程度で着彩に移ります。
翼は実際この後、5本指にしますが人差し指と親指に当たるところ以外の位置は後から、顔の目の位置や角の形なども後で決めるため省略。
僕の場合は書き進めながらデザインを詰めていくのでこの段階ではあまり時間をかけず塗りに移ってしまいますが、この段階でカチッとデザインを決められる方は詳細まで詰めてもいいと思います。
もう少し詳細まで描いたラフがこちら

デザインする上で注意する点

注意する点としては、なんとなくでも筋肉の流れがわかるように描いていくこと。
ドラゴン架空の生物で実際はいませんが、実際の生物の筋肉の流れなどを参考にすることでモンスターに説得力が生まれます。
モンスターを描く際はまず参考になりそうな生物の写真や骨格を調べると良いかと思います。
ただ元の生物に引っ張られすぎるとモンスター感が削がれるので程よいバランスで参考にしましょう。

今回参考にしたのはpapo社の恐竜フィギアです。
このシリーズはクオリティがとても高く、一体一体手で着色しているそうです。
評判、アロサウルス、スピノサウルス、ティラノサウルス(緑)はその中でもクオリティーが高くとてもかっこいいので購入しました。
画像リンクはアマゾンのpapo社恐竜フィギア一覧に飛びます。

【第1回】現代におけるドラゴンとワイバーンの違いについて考える。

こちらの記事でドラゴンとワイバーンを比較したのですが、ドラゴンの翼はコウモリや翼竜のように腕と水かきのようなが膜が進化して翼になったような形状が好きなので翼は腕のようなデザインにしています。
また、一般共通のイメージとして基本的ドラゴンは大きな生物なので翼もその巨体が飛べるサイズを意識しています。
これは好みが分かれるかもしれません飛膜の胴体の付け根はコウモリのように広い範囲ついている方が空気を掴みやすそうで好きです。

 

ラフを明暗に変換(グリザイユ)

鉛筆ブラシで描いたザラザラなラフを指先ツールで伸ばし明暗に変換していきます。
(厚塗りの指針になるベースなので利便上グリザイユと呼びます)
この機能がただボケるだけでなく伸ばしつつ混色もできる点はPhotoshopよりprocreateが優れている点だと思います。
今回のイラストではこの工程も飛膜の明暗、尻尾の暗い部分をなじませる程度で着色に移ってしまいましたが
この工程をしっかりやればここからグリザイユ画法で描いていくこともできます。
この工程では筋肉の流れや立体感に沿ってタッチを入れていく事を意識しましょう

下地着色

ラフの下に新しいレイヤーを作ってベースとなるカラーでベタ塗りします。
上の工程ラフを明暗に分けておくと、一色だけでもこの時点で細かい箇所の立体感が把握できます。
この下地の色は彩度が高すぎない薄めの色をチョイスするといいと思います。
あくまで下地でこの上にどんどん色が乗って行くので、完成では見えなくても問題ない色です。

オーバーレイはグリザイユの上に乗せ、明暗ベタ塗りレイヤーの上に乗算、ノーマルの3枚を追加して色を決めていきます。
・オーバーレイレイヤーには明るい黄色で翼の透け感、腹部の発光感を追加。
・乗算レイヤーはグレーを乗せて影を入れています。
・通常レイヤーはエアブラシ項目のソフトブラシで紫グラデーションを入れています。(この段階では紫とグレーベースのドラゴンにしようかと思っていたため)

塗り作業

 

全てのレイヤーの上に新しいレイヤーを作って塗り込み作業に入っていきます。
ここからは機能的に珍しいことはせずただただ塗って行くという感じです。
まず背中の鱗の棘の先端や膝に暗めの赤を置き絵を締めていきます。
目の箇所に明るい黄色を入れて顔の形状を決めつつ目の上にも棘追加。
手と翼の腕形をはっきりさせたい為暗めの色で縁取り。

 

さらに立体感を意識しつつ首のみに影をいれました。
この際使っているブラシはペイント項目の円ブラシ(グレース)です。暗い色を選択して軽いタッチで下の明るい色の彩度を下げつつ立体感を出していきます。(背景がグレーの状態で製作していたので少し色が濁ってしまいました)

さらに加筆
黒色を選択し背中の鱗の部分など全体的に詰めていきます。

さらに上の工程をひたすら繰り返して行くとこのような感じになります。
色のチャートを用意しながら描くとわかりやすいです。
このチャートは上から
①青白:一番尖った部分のハイライト
②暗い赤:鱗の暗い部分
③赤茶色:上面のベース色
④薄あずき:下顎の頬、腹部へのグラデーション
⑤黄色:腹部、翼膜
⑥黄茶色:黄色い部分の影
というような感じです。実際はこれに限りませんがここから色を拾ってカラーサークルで色を変えて塗っています。

次回はこの工程をもう少し詳しく、色の置き方、鱗の描き方等を説明し、完成までを説明します。

  • この記事を書いた人

Rii2

当ブログの管理人。iPadでイラストの仕事をしながら世界中でノマド生活をしています。iPadでどこでも、いつでも仕事ができるという働き方を体現しています。

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