外出先でもパソコンのように作業ができるiPad。iPad ProやAirなど、種類が多くてどれを選べばよいかわかりにくいですよね。また、WiFiモデルやストレージの容量にも違いがあり、初心者の方は初めにどれを買えばいいのか悩むと思います。今回は心者の方にもわかりやすく機種、容量、サイズ違いを解説してそういった疑問にお応えします。
本記事の内容は、以下の3つです。
- iPadのスペック比較表
- iPadは用途別に選ぶ
- iPad購入時に気をつける5つのポイント
私は、プロのイラストレーターとして4年ほど活動していて、作業の全てをiPadで行っています。4年も使っているとイラストだけでなく、iPadに関して全般的に詳しくなっているので、この記事を読むことで、自分に適したiPadを見つけることができるはずです。
今回はイラスト使用の用途以外の全般的な評価、比較の記事になります。
イラスト使用を考えている方はプロイラストレータがiPadだけで仕事をして分かったiPadのオススメのサイズ&容量も合わせてどうぞ
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【2021年】プロイラストレータがiPadだけで仕事をして分かったiPadのオススメのサイズ&容量
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iPadのスペック比較表
まずはじめに、4種類のiPadのスペック比較表をご覧ください。iPad Proのみ、11インチと12.9インチに分かれています。
価格 | 画面サイズ | コネクタ | |
---|---|---|---|
iPad | 38,280円~ | 10.2inch | Lightningケーブル |
iPad Pro | 94,800円~ | 11inch、12.9inch | USB-C |
iPad Air | 69,080円~ | 10.5inch | USB-C |
iPad mini | 50,380円~ |
7.9inch |
Lightningケーブル |
対応Apple pencil | キーボード | チップ | |
---|---|---|---|
iPad | 第1世代 | smart keyboard 第1世代 | A12 |
iPad Pro | 第2世代 | Magic keyboard smart keyboard 第2世代 |
M1 |
iPad Air | 第2世代 | Magic keyboard smart keyboard 第2世代 |
A14 |
iPad mini | 第1世代 | 非対応 | A12 |
iPadは用途別に選ぶ
iPadは、用途別に選ぶのがおすすめです。以下の4つに分けて解説します。
- 手軽にiPadを楽しみたいなら無印iPad
- イラストや動画編集にも使いたい、大画面ならiPad Pro
- 価格を抑えて高性能ならiPad Air
- 軽くてコンパクトなiPad mini
それでは解説していきます。
手軽にiPadを楽しみたいなら無印iPad
価格 | 38,280~ |
---|---|
画面サイズ | 10.2inch |
コネクタ | Lightningケーブル |
対応Apple pencil | 第1世代 |
キーボード | smart keyboard 第1世代 |
チップ | A12 |
手軽にiPadを楽しみたい方には、無印のiPadをおすすめします。
価格が3万円台と、他の種類のiPadと比べると非常に安く、エントリーモデルとしては最適です。Proの価格は10万円前後。Airでさえも、5万円を超える価格になっていて、なかなか気軽には買えませんがiPadは低価格で、Apple pencilと合わせても5万円未満。ゲームや動画閲覧であれば、無印iPadで快適に使用できます。
デメリットとしては、価格が安い分スペックが低いこと。やはりProやAirと比べると、性能は劣ります。とはいえ、iPadでできることはほぼできるので手軽に楽しみたい方にはおすすめのiPadです。
iPad(第8世代)
iPadまとめ
- 価格が3万円台で手頃
- ゲームや動画閲覧の使用に最適
- ProやAirと比べると、スペックが劣る
こちらは以前書いたiPadをデジタルイラスト初心者にもオススメしたい5つの理由
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iPadをデジタルイラスト初心者にもオススメしたい5つの理由
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イラストや動画編集にも使いたいならiPad Pro
価格 | 94,800~ |
---|---|
画面サイズ | 11inch、12.9inch |
コネクタ | USB-C |
対応Apple pencil | 第2世代 |
キーボード | Magic keyboard smart keyboard 第2世代 |
チップ | M1 |
本格的な使用に最適なのが、iPad Proです。とにかくハイスペックなのが特徴で、イラストや動画編集などの重たい作業であっても、安定した性能を発揮してくれます。また、他のiPadと比べて、画面が薄くペンの書き心地が良くなっています、イラストの描けるモバイル端末としては最高峰の性能で他社の追従をゆるさない素晴らしいハードです。
デメリットは値段が高いこと。iPadの場合は、iPhoneでもお馴染みのカバーや保護シールに加え、ペンやキーボードも必要になってきます。端末自体は10万円前後。Magic Keyboardが4万、Apple Pencilが1.5万とかなり高い買い物になるので、お財布と相談しなくてはなりません。
iPad Pro 12.9(第5世代)
iPad Pro 11(第5世代)
iPad Proまとめ
- イラストや動画編集作業に最適
- ペンの書き心地が素晴らしい
- 周辺機器を揃えると、10万円以上かかる
安くて高性能なiPad Air
価格 | 69.080~ |
---|---|
画面サイズ | 10.5inch |
コネクタ | USB-C |
対応Apple pencil | 第2世代 |
キーボード | Magic keyboard smart keyboard 第2世代 |
チップ | A14 |
できるだけ安くて高性能なiPadを求めるなら、iPad Airがおすすめ。最近のモデルの性能は、Proとほとんど変わらないくらいまできています。それでいてProより少し安いので、コストパフォーマンスの面ではトップクラス。また、カラーバリエーションが豊富で、見た目にもこだわりたい人におすすめです。iPad proとの大きな違いとしてはface ID(顔認証)がなくトップボタンに指紋認証がついている点。アフターコロナになり、マスクをしていると顔認証ができないのでこれは好みが出る要素の一つかと思います。
デメリットは、イラスト作業の際に書き心地が少し気になること。とはいえ、普段の使用には何も問題ありません。
iPad Air(第4世代)
iPad Airまとめ
- 安くて高性能iPad
- カラーバリエーションが豊富
- Proと比べると、書き心地が少し気になるかも
iPad Proとより細かな比較記事、プロのイラストレーター目線でiPad AirとiPad Proを比較【2020年版】をご覧ください
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プロのイラストレーター目線でiPad AirとiPad Proを比較【2020年版】
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軽くてコンパクトなiPad mini
価格 | 50,380~ |
---|---|
画面サイズ | 7.9inch |
コネクタ | Lightningケーブル |
対応Apple pencil | 第1世代 |
キーボード | 非対応 |
チップ | A12 |
軽くてコンパクトなサイズのiPad mini。外出時のメモ帳や手帳としての使用や、ゲームや電子書籍に最適です。小さなサイズとはいえ、iPadと同等クラスの性能があり、外出先では十分の性能。価格をあまり気にしない方で、なるべく小さい端末が欲しい場合におすすめします。
ただ、2021年現在iPadシリーズの中でも発売されたのが一番古い端末なので性能としては数段劣ります、また新型の発売の噂もちらほらあるのでよっぽどminiがいいという方じゃなければ他の端末を買うか、新型が発売されるまで待ったほうがいいかと思います。
デメリットは、画面、容量が小さいので大きな作業には向いていないこと。 あくまでも、メモやゲームの使用を考えましょう。
iPad mini(第5世代)
iPad miniまとめ
- iPadの中で一番コンパクト
- メモ帳や電子書籍に最適
- 画面が小さいため、イラスト作業には向いてない
iPad購入時に気をつける5つのポイント
iPad購入時に気をつけるべきポイントは、以下の5つです。
- WiFiモデルかセルラーモデルか
- ストレージはどうするか
- キーボードとApple pencilは必要か
- 画面保護シート、カバーはどうするか
- その他おすすめの周辺機器
それでは順番に解説します。
WiFiモデルかセルラーモデルか
まずはじめに「WiFiモデルかセルラーモデルか」です。それぞれのメリットとデメリットを説します。
WiFiモデル
WiFiモデルとは、文字通りWiFiで接続するモデルのことを言います。SIMカードの使用はできません。メリットは価格が安いこと。本体の値段もセルラーモデルと比べて安く、通信量ももちろんかからないのでお得です。
デメリットは、WiFi環境下でしか通信できないこと。当たり前ですが、SIMカードがないのでWiFiが必要になってきます。
WiFiモデルまとめ
- WiFiで接続する
- 本体の価格が安く、通信料がかからない
- WiFi環境下でしか使用できない
セルラーモデル
セルラーモデルは、iPhoneのようにSIMカードを挿入して5Gや4G、LTEなどの電波で通信することができます。主なメリットは、いつでもどこでも気軽に使えること。WiFiモデルだと、外出時はWiFiの有無で場所を変えなくてはなりません。セルラーモデルであれば、電波が入る場所ではそういったストレスが一切ないのは便利かと思います。もちろんWiFiも使えるので携帯の回線を使いたくてお金に余裕がある方はセルラーモデルを購入しても良いと思います。
デメリットは、お金がかかること。端末の代金が高い上に、月々の通信料もかかってきます。
セルラーモデルまとめ
- 4GやLTEなどの電波を使って通信
- いつでもどこでも気軽に使える
- 本体の価格が高く、通信費もかかる
容量(ストレージ)はどうするか
iPad | 32GB、128GB |
---|---|
iPad Pro | 128GB、256GB、512GB、1TB |
iPad Air | 64GB、256GB |
iPad mini | 64GB、256GB |
結論から言うと、こちらも自分の用途に合ったものを選ぶのがベストです。3大きく3つのシチュエーションに分けて、解説します。
ネットサーフィンや動画閲覧だけなら32GB、64GB
それぞれの最低容量の32GBと64GB。ネットサーフィンや動画閲覧がメインであれば、32GBで大丈夫です。
しかし、容量が少なくなると動作が重くなったり、写真の保存やアプリを何種類も入れたい、となると容量が一杯になるので、少しでも余裕があればもう少し容量の高い端の購入をおすすめします。無印のiPadに関していえば、1万円を追加すれば128GBと4倍の容量が買えるのでそちら強くをおすすめします。
無難な容量として128GB、256GBがおすすめ
「ガッツリでもないけど、32GB、64GBじゃ足りなくなりそうという方におすすめです。(正直32GBはおすすめしません)
この辺りの容量であればイラストや編集作業もこなせます。Twitterでアンケートを取った時もこのあたりの容量のユーザーが多かったです。また、iPadはiCloudというクラウドストレージ(月額)を使えば本体の容量が少なくてもクラウド上にデーターが保存できるサービスがあるのでそちらと併用すれば十分ともいえます。
iPadのみ、長い期間使うなら512GBや1TB
イラストや動画編集作業などでガンガン使う場合は、512GBや1TBをおすすめします。
iPadをPCのように使用したい方は、思い切って大容量のiPadを購入しましょう。僕が普段使っているのも512GBなのですが4年間使って、容量がちょうどいいなと思いました。逆にいうと1TB、2TBは容量としては多すぎて使い切る前に次の世代のiPadを購入していると思います。
これだけなら大容量枠のiPad Proなら絶対に512GBをおすすめしていたのですが、1TB、2TBのiPad Proはメモリが16GBになっているという利点があります(それ以外のiPad Proは8GBです)メモリの多さがどれほど影響するかがはっきりわからないのですが多いのに越したことがないとは思うのでお金に余裕がある方は1TBをおすすめします。(2TBは本当にいらないと思います)
*2021年6月時点では既存のiPad向けアプリのメモリ使用容量が5GBに制限されているので16GB使えていないようです。
キーボードとApple pencilは必要か
対応Apple pencil | キーボード | |
---|---|---|
iPad | 第1世代 | smart keyboard 第1世代 |
iPad Pro | 第2世代 | Magic keyboard smart keyboard 第2世代 |
iPad Air | 第2世代 | Magic keyboard smart keyboard 第2世代 |
iPad mini | 第1世代 | 非対応 |
iPadを購入する際には、キーボードとApple pencilが必要かどうかも考えましょう。ここでは、それぞれのメリットをご紹介します。
個人的には必須!文字入力はキーボードで
キーボードを使用することで、PCのような感覚で文字入力が可能になります。タッチ入力が苦手な方にはおすすめ。
画面の中にタッチキーボードが表示されるのは画面が狭くなるのでiPadはキーボードをつけて完成と思っています。Appleから純正で出ている2点と以前使っていたロジクールから出ているキーボードを紹介します。
Magic Keyboard
こちらは2020年にAppleから発売されたMagic Keyboard、iPad Pro、iPad Airのみに使えるキーボードです。従来のAppleのキーボードにマジックパット(マウスパッド)が一体化され、バックライト、スマートコネクト、USBポートが付きデザインが刷新された高価版です。シザー構造のキーボードでタイピングがしやすくおすすめです。デメリットは高い、重い、イラスト製作には不向きという点が挙げられます。
Magic Keyboard (12.9インチiPad Pro - 第5世代)
Smart Keyboard
こちらもApple純正のキーボード。全てのモデルに対応しているキーボードで、スマートコネクトでiPadから自動で電力供給され、キーは一体型で打ち心地はマジックキーボードほどよくありませんがシンプルで、コンパクト性と軽さを兼ねています。持ち運びをメインで考えてる方にはこの軽さは魅力的だと思うので迷ったらスマートキーボードを選んでいいでしょう。デメリットはこちらもイラスト製作の際にキーボードが邪魔になること。ケースの役割もありますがつけたまま落として角から割れたことがあるのでご注意を。
Smart Keyboard (iPad - 第8世代)
ロジクール Logicool iPad Pro 12.9インチ
こちらはロジクールから発売されたアップルのマジックキーボードと同じようにトラックパットがついたキーボード。スマートコネクトにバックライトもついており、キーボードが取り外せる利点があるので、Apple純正にはない点なのでiPadでイラスト製作をする方にはおすすめです。スマートキーボードト同レベルで安価に購入でき、キーボードを外せるのでおすすめです。
ロジクール Logicool iPad Pro 12.9インチ
ロジクール ポータブルキーボード iK1042BKA
こちらもロジクールから発売されているポータブルキーボード。とにかく安く、コンパクトにという方はこちらのキーボードをおすすめします。iPadを建てるスタンド付きで8000円ほどで購入でき、USBで充電式。以前使っていたのですが一度充電したら1週間は持ちます。コンパクトで軽いので安価に抑えたい方はこちらのキーボードを検討してみてください。
Apple pencilを使うことで、メモ書きやイラスト作業が可能。また、普段使いでも使用できるので指紋がつかなくて便利です。イラストレーターなので個人的には必須なのですが、そうでない方でもノート感覚でメモをとれるので、絵をかかない方にもおすすめです。iPadを買った機に完全独学でイラスト製作を始めてインスタグラムにアップし続けたら2ヶ月くらいで個展を開くことになった大学生の方が知り合いにいるのでせっかくのiPad、イラスト制作にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか? iPadは洗練されたデザインゆえ、プラグの穴USBtypeC(Pro、Air)かAppleの規格のライトニング端子(無印、mini)しかないのでHDMI端子で外部出力やデーターを読み込むためのSDカードリーダが必要です。僕はソニーのカメラで写真を撮った後SDカードを直接繋いでデータを転送しています。アプリでWiFi経由で飛ばせるのですが、無線なので動画や数百枚の写真はすごく時間がかかってしまうので結局カードを直接挿した方が一瞬でコピーできるなとなりました。 僕が使っていてオススメしたいのが「HyperDrive iPad Pro用 6-in-1 USB-C Hub」これは元々kickstarterで資金調達をしたiPad用に作られたハブです。iPadとの一体感があり、コンパクトで使いやすいです。線で接続するのではなく、iPadのUSBに直接挿す形のハブで牡蠣の6種類のポートがついています。 ①HDMIポート 僕はカバーとしては少し不安ですカバーはMagic keyboardをつけているのですが、その上からさらにケースに入れて、カバンに入れて持ち運んでいます。 iPadはノートパソコンの代用、イラストを描くため、ゲームをするため、など色々な用途での購入を検討される方がいると思いますが、個人的にはまずiPad Proをおすすめしたいです。高い買い物だとは思うのですが、こう言ったガジェットにこそお金をかけるべきだと思っています。特に僕はiPadだけで仕事をしていてご飯が食べれているので20万でも買います。iPad Airを買ったけどiPad Proにしておけばよかったという声もたまに聞くので検討してみてください。 オススメ iPad Pro 12.9 512GB とはいえ、もちろんiPad Proが欲しいけど高価すぎてなかなか買えないという方もいると思います。そんな方にはまずエントリーモデルしてはiPadをおすすめします。無印のiPadでも2モデル前のiPad Protと同じチップが搭載されているのでスペック的には全然悪くないですし、下価格で購入できるので初心者の方には自信をもってお勧めできると思います。iPadを使ってみたらこんなに便利なんだと実感してもらえると思います。 オススメ iPad 128GB とはいえ、最終的には自分で選ぶことが重要です。WiFiモデルやストレージ、カバー、Apple pencil、キーボードなど、ここで挙げたものを基準に自分に合ったiPadを選んでいただければと思います。こちらの記事を参考にしていただいて、ぜひ楽しいiPadライフを送りましょう! 疑問点などあればTwitterでリプライやDMいただければお答えしますのでお気軽にどうぞロジクール Logicool iPad Pro 12.9インチ
Apple pencilでメモ書きやイラスト制作が可能に
Apple Pencil(第二世代)
ポート不足を解消!出力ハブも必須
②SDカードスロット
③micro SDカードスロット
④高速転送可能なUSB3.1 Gen1
⑤3.5mmオーディオジャック
⑥PD対応のUSB-C電源ポートHyperDrive iPad Pro用 6-in-1 USB-C Hub
iPadのカバーやケースは?
というのも、以前インドネシアを旅していた時に原付で転けた際、カバンに入れていたiPadの画面がバッキバキになったのでケースの大切さを身をもって実感しました。
iPadPro 11inchではtomtocというブランドのハードケースを使っています。しっかりとしたハードケースで、収納もあり、Amazonで3300円ほどとお値段も手頃でいい買い物でした。tomtoc ハードケース 11インチ iPad Pro
まとめ:iPadイラストレーターのRii2が選ぶのはiPadかiPad Pro!
画面サイズはイラストレーターさんには12.9inchをオススメしているのですが、11inchでも慣れれば問題なく作業ができますし、持ち運びの面では11inchがベストなのでここは好み。容量(ストレージ)も上の章で書いたようにそれぞれの用途に合わせて決めてください。