旅行記

2015プラハ一人旅10(イスタンブール編):トルコ絨毯と僕

さて、前回の記事でプラハの街の最終日を描きました。
ここからはイスタンブール編!

プラハ最終日にカメラのレンズを壊し凹みつつもiPhoneのカメラでイスタンブールの景色を撮るぞ!と期待に胸を膨らませていました。最終日(カメラのレンズが壊れるまで)僕は
『今回の旅は何事もなく終わりそうだなー』
なんて思っていました。しかしここから5日後、日本に帰ってきた2015年12月24日
人生で最悪の心境で迎えるクリスマスになるということはこの時の僕はまだ知らない...
12/20(日) TK1768 プラハ 10:05 発 -> イスタンブール 13:45 着
午前8時ごろにホテルをチェックアウトし地下鉄とバスで空港に向かいました。この日は小雨だったのですが空港近くがでサイレントヒルのようなすごく濃い濃霧で幻想的でした。

一時間半のフライトを経てイスタンブール空港に到着。
トランジットで一度来ていたこともあり国内カウンターの大凡の位置は把握していたのでスムーズに入国。前回イタリアの旅で残していたユーロをトルコリラに換金。日本円で25,000円ほどになりました。ひとまずホテルに向かうため地下鉄と路面電車をのりつぎ市内へ

  • イスタンブールの公共機関の料金システム
    地下鉄や路面電車の改札の外に券売機があり、ジェトンというプラスチックのコインを3TL(120円程)で購入し改札に入れると通れるというシステム。
    一度入るとどの駅で降りても定額で二駅先で降りても十駅先で降りても1ジェトン。他の路線とつながっている所で乗り換えるとまた別に1ジェトンかかるといった感じでした。(観光客はたいがいジェトンを利用するそうですがカードもあり何度も乗り継いだりする人はそっちのほうが金額的に特らしい)
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電車と路線バスで観光地までの風景を眺めて思ったこの街の印象は『雑多感、埃っぽさ、発展途上感』の3つでした。
・雑多感:ごちゃごちゃした街で雑居ビルの正面にズラッと並んだ年季の入った室外機やダクト。日本なら目に触れないところに取り付ける物なのに飾かと思うぐらい沢山付いていました。
・埃っぽさ:通量の多い道には細かな砂が舞っているような感じで霞んでいて強い日差しの中に砂が舞っている光景は異国に来たことを改めて実感させてくれました。
・発展途上感:これは顕著で、整備されていない道や廃墟?みたいな建物がそのまま放置されていたり、ひび割れた道が放置されたりしていました。この後身を持って実感します。
僕が泊まるホテルは観光街のど真ん中、アヤソフィアというイスタンブールで1、2を争う観光名所の近くだったのですがそのあたりはもう少し綺麗にはなっていました。
イスタンブールの有名どころの観光名所、ブルーモスク、アヤソフィア、地下宮殿、ワールドバザール、は徒歩十分くらいのところに密集していて電車やバスがなくても周れるのはのは便利だなと思いました。

ホテルの最寄りの路面電車駅を降り、近くの公園でホテルの地図を見ていると「ドコニイクンデスカ?」と現地の男性が話しかけてきました。
最初は警戒心MAXだったのですがホテルのの場所が分からないのでここは何処ですか?と尋ねると案内するよと歩き出しました。キャリーバックをひったくるつもりなんじゃないかこいつ、と思いつつ警戒しながら付いていくことに。歩いている間に話すとすぐそこのトルコ絨毯屋で働いているので見ていけばと言われました。
せっかくトルコに来たんだからトルコ絨毯は買いたいと思っていたのと、トルコ絨毯の歴史を教えくれるということで話を聞くだけでもデザインの参考になるか。と思いギャリーに入りました。こういう人間のことをカモと呼びます^^
文字で書くといきなり日本語で話しかけてきた奴に付いていくとか信じられない程のバカだと思えるのですがその時の自分はそんなに不自然さを感じていませんでした。
中に入ると
壁際に筒状に丸められた絨毯がたくさん立てかけられた広いスペースで、端にソファーとテーブルが置いてある場所に案内され、ここまで案内した男性とは別の小太りの男性が出てきた瞬間自分の目を疑いました...。目の前にいた人はドラクエのトルネコでした。世界一の武器商人を目指した彼はイスタンブールにいたのか。
肌は浅黒く、小太りでリュックは背負っていないものの、まんまトルネコ。一点変わっていたのは毛の色が青から黒になっていました。
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しかもトルネコは日本語が驚くほど流暢で、日本の高島屋に絨毯を売りに行ったりもしていると言っていました。
ソファーでチャイ(角砂糖を300mlくらいのホットティー、に入れて飲むトルコのお茶)を出され絨毯の歴史を聞かされました。

  • トルコ絨毯
    トルコ絨毯はペルシャ絨毯と並んで世界でもかなり有名な伝統芸術の一つで、マルコ・ポーロが「東方見聞録」の中で「コンヤ、カイセリ、シヴァスで織られた、緋色の絨毯が最も美しく優雅である」と述べたり、画家のゴーギャンに「色について学びたければ、トルコ絨毯を見ればいい」と言わせるなど、世界中で昔から愛されてきたものです。
    そもそもの歴史は、遊牧民族だったトルコ人が中央アジアから移動するにあたり、女たちが羊の毛を紡い織物を織り、それがテント暮らしの中で役に立ってきたことから始まっています。こうして生活の中で重宝されてきた絨毯は、古くから大切な嫁入り道具の一つとして嫁ぎ先にも持参されてきました。
    トルコ絨毯を作る女性はその時の気分を詩にして歌いながら絨毯を作っていたそうです。また柄は下絵などは描かず作っていたと聞いて驚きました。~族の人が好んでよく使っていた柄や、今いる地域や野山、花を柄にしたりと凄くばらばらで見ていて楽しかったです。絨毯に使われる毛の素材も様々で仔山羊の首の毛だけで作った絨毯はふわっふわでした。

と、この説明をしながらも「もっとすごいのがあるヨ、これは驚くヨ」と奥からどんどん絨毯を持ってきては広げて並べてました。このための広いスペースだったんだと納得していると話はどんどん商売モードへ。
目の前に10枚ほど並べられた絨毯をさしながら「買うとか関係なく、ドノ柄が気に入った?」と聞いてきたので「あれとあれとあれっすかねー」というとそれ以外の絨毯をささっと片付ける別のアシスタントのような人。「ウチは新品はやってないのよ全部アンティークで全部貴重なもの。買う買わないは関係なくて、もしこの素晴らしい絨毯が手に入るとしたらキモチ、キモチで日本円いくらぐらい出せる?」(やたら『気持ち』を連呼していましたね) と聞いてきたので「僕は学生(嘘)で貧乏旅行をしている。お金もそんなに持ってない。払えるとしたら…15000円位?」と伝えると「それじゃあ売れないねぇ~。これは最高級だよぉ?」とゲス顔で言われたので心の中で(いや、買うとか関係ないんちゃうんかい!)と華麗にツッコミを入れるとトルネコはさらに「カードも使えるよ?」と言ってきたのでとっさにカードも持ってないことにしました。
はい!ここで海外旅行で超絶重要な事をお伝えします!!
前回までの記事は数枚の写真と内容ペラペラの文章だったくせに何でこんなに長い記事書いてんだ?と思われてる方はここだけ読んでもらえばいいです!海外旅行をされた方からすれば
わかりきったことかもしれませんが...

海外でクレジットカードを持ち歩かない!!
本当にこれに尽きます、この旅で学びました!上で『とっさにカードも持ってないことにしました。』と書きましたがいかにこの判断が重要なことか。(この日の夜にこんれで最大の痛い目にあいます)

すると「カード持たずに旅してるノ?危なくない?」と怪しんできましたが「チョット待ってて」と言い残し部屋の奥に入って行き一分後。この店のオーナーに話をしてきてこの玄関マットサイズのトルコ絨毯なら15000円で譲る。お店的にはマイナスだけど日本でトルコ絨毯とこの店を広めて欲しい。これを使ったあなたはトルコ絨毯の良さに気づいて次は大きなサイズのを買いたくなる、イスタンブールでは休日の税金が免除されるからこの値段だけど明日(月曜日)になったらこの値段では売れないと言われました。
まぁトルコ絨毯は買おうと思ってたし、値切れたしいいかと思い購入することにしました。現地通貨で400TL支払って、買った絨毯に着いてた値札をトルネコが剥がすところを何気なく見たら...

1000TL
ん?1000TLってことは37000円!?それはいくら何でも高すぎないか!ここでやっとあれ、この店怪しいぞと思う。
いくらなんでも37000円のものを15000円では売らないでしょう...
まあ安く買えた?のでいいかと思いつつ退店。トルネコにホテルの場所を聞くとそこまっすぐいって右。と言われ行ってみると最初に声をかけられた公園の直ぐ近く、どうやらわざわざギャラリーを通る遠回りの道を案内されたようです。
ホテルに着き、直ぐにwifiに接続して店名を調べてみると案の定ボッタクリの店でした。定期的にギャラリー名を変えているようで完全にクロ
日本人の被害者が多いみたいなので流暢な日本もうなずけました。その店でカードで15万くらいで絨毯を買ってしまいましたというコメントも有りゾッとました。
今回このマットサイズのトルコ絨毯に15000円の価値が有るのか無いのかは鑑定しないと定かでないですししたくもありませんんが1つ確実なのはカードを持っていると言っていたらもっとぼったくられていました。これでこのお店には二度と行かないだろうと思っていたのですが訳あって2日後にもう一度行くことになりますw

おさらい
なぜ海外でカードを持ち歩いてはいけないか、それはカードの限度額いっぱいの現金を持ち歩いているのと同じことになるからです。
持っていれば口八丁で相手にカードの限度額まで引き出させるチャンスを与えてしまうことになるので初めからカードは持たずに少額を持ち歩くのがいいでしょう。
イスタンブールの商品には値段が付いていないものが多く普通のお客とも今回のようにチャイを出し商談して値段を決めるのが普通らしいのですが
このシステム相手側にアドバンテージがありすぎてて嫌でした。

ボッタクリ店とは言え今回の出費はそんなに痛くなかったのですがこの日の夜地獄を見ます。続く...

  • この記事を書いた人

Rii2

当ブログの管理人。iPadでイラストの仕事をしながら世界中でノマド生活をしています。iPadでどこでも、いつでも仕事ができるという働き方を体現しています。

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